こんにちわ!カレオです。
今回の記事は「テラフォーミングマーズ」の紹介です。
BGGでも常にランキング上位に君臨し、評価8.4という化物のようなゲーム。
そして2017年ドイツゲーム大賞受賞。
2016年に発売されて以降、拡張がいくつも発売されていて、最近では3D地形ボックスなる豪華版が発売されて話題になりました。
ずっと多くの人に愛される名作中の名作。
そんな「テラフォーミングマーズ」の魅力をお伝えします!
プレイ人数 | 1~5人 |
プレイ時間 | 90~120分 |
対象年齢 | 12歳~ |
ゲームの概要
今よりはるか未来の2315年。
人口過剰により資源枯渇の危機を迎えた人類は、火星への移住計画を実行します。
プレイヤーはテラフォーミング計画を推進する企業となり、火星を居住可能な惑星へと作り替えましょう。
植物を植えて酸素濃度を高め、発熱して気温を上げ、火星に海を広げます。
これらのグローバルパラメータを一定の数値まで高めてテラフォーミングが完了した時に、もっとも貢献できたプレイヤーは誰でしょうか?
ゲームの目的
火星をテラフォーミングするにあたっては3つの指標がグローバルパラメータとして存在します。
すなわち「酸素濃度」「海洋面積率」「気温」です。
それぞれのパラメータが以下の数値に達するとゲームが終了します。
- 酸素濃度 14%
- 海洋面積率 9%
- 気温 8℃
指標を達成し、ゲームが終了した時にもっともVPを稼いだプレイヤーが勝利します。
ゲームの準備
ゲーム盤
ゲーム盤をテーブル中央に置きます。
これがプレイヤーがテラフォーミングする火星です。
ゲーム盤の海洋タイル置き場に「海洋タイル」を9枚置きます。
海洋タイル1枚分が海洋面積率1%分になっていて、9枚のタイルを配置すれば海洋面積率が9%に達します。
また、酸素濃度と気温を示すグラフがあるので、酸素濃度0%と気温マイナス30℃の位置に白キューブを置きます。
酸素濃度と気温は、海洋面積率とあわせて「グローバルパラメータ」と呼びます。
プレイヤーボード
プレイヤーは担当色を1つ選び、その色のプレイヤーマーカーとプレイヤーボードを受け取ります。
ボード上では、各プレイヤーが保持する資源を管理します。
資源には、M€(メガクレジット。いわゆるお金)、建材、チタン、植物、電力、発熱という6種類があります。
それぞれの資源は世代(ラウンド)毎に産出され、その産出量をプレイヤーマーカーで示します。
ゲーム中に産出量を増やすことができます。
ちなみに算出された資源の数は、この金銀銅のキューブで管理します。
金が10単位、銀が5単位、銅が1単位を表しています。
このゲームのお気に入りポイントです。
企業カード
プレイヤーが担当する企業を表す「企業カード」です。
企業はそれぞれ固有の能力を持っていて、初期資源にも差があります。
例えば以下の企業「エコライン」は植物産出量が2段階上がった上で、植物資源を3保持した状態でゲームを開始します。
エコラインは緑地タイル(後述)を配置して酸素濃度を上げることに向いていると言えます。
この企業は「ヘリオン」です。
ヘリオンはゲーム開始時から発熱産出量が3段階上がっているので、気温の上昇に向いている企業です。
上記のように様々な分野に特化した企業があります。
プレイヤーは企業カードを2枚受け取り、その中から1枚を選んで保持します。
プロジェクトカード
テラフォーミングを進めるために使う「プロジェクトカード」。
コストを支払ってカードをプレイすることで、様々なメリットがあります。
各プレイヤーはプロジェクトカードを10枚受け取り、その中から手札に残したいカード1枚につき3金を支払います。
残さないカードはすべて捨て札にします。
ゲームの流れ
火星をテラフォーミングするためには長い年月が必要です。
このゲームではラウンドを世代と呼び、ゲーム終了条件が満たされるまで世代を繰り返します。
世代は以下のフェイズで構成されます。
- 手番順フェイズ
- 研究開発フェイズ
- アクションフェイズ
- 産出フェイズ
ポイント
ゲーム準備が完了すると、手番順フェイズと研究開発フェイズは自動で終わっています。そのため、最初の世代だけはこの2つのフェイズをスキップします。
手番順フェイズ
親マーカーを左隣のプレイヤーに渡して世代を進めます。
研究開発フェイズ
プレイヤーはそれぞれプロジェクトカードの山から4枚ずつを引きます。
その中から手札にしたいカードを選び、1枚につき3金で購入することができます。
購入しなかったカードは捨て札にします。
アクションフェイズ
親プレイヤーから時計回りで最大2アクションを実行していくフェイズです。
実施するアクションが1つもないプレイヤーはパスをしてアクションフェイズなら抜けます。
これを、全員がパスするまで繰り返します。
以下がイメージです。
選べるアクションは以下の7つです。
- 手札1枚のプレイ
- 標準プロジェクト1つの実行
- 称号1つの獲得
- 褒賞1つの設立
- 青いアクション1つの使用
- 植物8つを緑地タイル1枚へ変換
- 発熱8つで気温を1段階上昇
各アクションの詳細は後述。
産出フェイズ
このフェイズではプレイヤーボードの資源産出量に従って各資源を獲得できます。
まず、産出フェイズ時点で保持している電力をすべて発熱に移動させます。
次に、各資源の産出量だけそれぞれの資源配置場所にキューブを置きます。
キューブの色と数で、資源の保持数を管理します。
アクション
アクションフェイズで実行できるアクションの詳細を説明します。
手札1枚のプレイ
手札のプロジェクトカードをプレイします。
プロジェクトカードをプレイすることで、VPを獲得したり、資源産出量が上昇したり、専用のアクションが実行できるようになったりと、様々なメリットがあります。
ただし、カード左上に記されているコストの支払いと、その横にある条件を満たしていないとカードをプレイすることは出来ません。
標準プロジェクト1つの実行
ゲーム盤に、どのプレイヤーでも実行できる標準プロジェクトが6つ記されています。
必要なコストを支払うことで、これらを実行することができます。
標準プロジェクトは以下の6種類があります。
1)パテントの売却:手札を任意の枚数捨てて、捨てた枚数と等しいお金を獲得する。
2)発電所の設置:11金払って、電力産出量を1上昇させる。
3)小惑星の誘引:14金払って、気温を1段階上昇させる。
4)帯水層の解放:18金払って、海洋タイルを1枚配置する。
5)緑地化:23金払って、緑地タイルを1枚配置。さらに酸素濃度を1段階上昇させる。
6)都市化:25金払って、都市タイルを1枚配置する。
特に(3)~(5)は、グローバルパラメータを上昇させ、ゲーム終了に向かうアクションです。
グローバルパラメータを上昇させると地球化指数(TR)、つまりVPを獲得できます。
称号1つの獲得
ゲーム盤に5つの称号が記されています。
各称号の獲得に必要な条件を満たした上で8金を支払えば、その称号を獲得することが出来ます。
ゲーム終了時に称号1つにつき5VPとなりますが、称号は早い者勝ちなので、同じ称号を複数人が獲得することはありません。
称号獲得のための条件は以下の通りです。
1)造星者:地球化指数(TR)35以上。
2)総督:都市タイルを3枚以上所持。
3)緑化匠:緑地タイルを3枚以上所持。
4)建設師:建物タグを8つ以上所持。
5)創案主:手札が16枚以上。
褒賞1つの設立
ゲーム盤に5つの褒賞が記されています。
必要なコストを支払うことで褒賞を設立することが出来ます。
褒賞は、ゲーム終了時にその分野で1位だったプレイヤーに5VP、2位のプレイヤーに2VPを与えます。
褒賞を受賞する条件は以下の通りです。
1)開拓王:地図上のタイルの所有数。
2)銀行王:お金の産出量。
3)科学王:科学タグの数。
4)温熱王:発熱の資源数。
5)採掘王:建材とチタンの合計資源数。
VPの獲得方法は称号と似ていますが、称号は獲得した時点でVPの獲得が確定するのに対し、褒賞はゲーム終了時までVPを獲得するプレイヤーが誰か分かりません。
設立された褒賞に対してゲーム終了時に順位をつけるので、自分が最後まで1位をキープ出来そうな分野の褒賞を設立する必要があります。
青いアクション1つの使用
プレイされたプロジェクトカードの中で、青いカードは専用のアクションを行なえます。
ただし1枚のカードにつき、世代ごとに1回しか使えません。
植物8つを緑地タイル1枚へ変換
植物の資源8個を支払い、緑地タイル1枚へと変換して配置します。
緑地タイルを配置するので、当然酸素濃度も1段階上昇させます。
発熱8つで気温を1段階上昇
発熱の資源8個を支払い、気温を1段階上昇させます。
ゲームの終了
「酸素濃度」「海洋面積率」「気温」の3つのグローバルパラメータが最大に達したら、その世代でゲームを終了します。
それまでに獲得したVPと、褒賞、称号、プレイしたプロジェクトカードなどから得たVPを合算し、もっともVPを稼いだプレイヤーが勝利します。
ゲームの感想
火星を移住可能な惑星に作り替えることをテーマにしたゲーム。
ゲーム全体がテーマに沿ってしっかり作り上げられていて、テラフォーミングって実際やるとこんな感じなのかもなー、と思わせてくれます。
例えば、ゲーム盤に描かれている火星は、火星の実際の地形を模していたり、
酸素濃度を高めると温室効果で気温も上がったり、
気温が0℃に達すると、土中の水が溶け出して海洋面積率も上がったりと、
各要素が連動していて「あ、確かにそうなりそう」みたいな感覚を与えてくれます。
こういう感覚はゲームシステムの納得度やゲームへの没入感にも影響を与えるので大事な要素だと思います。
ゲーム中、ボード上にタイルを配置して火星の開発を進めるので、ゲーム終了時には豪華な盤面が出来上がります。
タイルを配置する度に火星が徐々に大きくなっていく様は、遊んでいてとてもワクワクです。
勝っても負けても「これが今回俺たちの作った火星だ!」という満足感を得られるでしょう。
ゲーム後半になると、資源の産出量が増えてくることで、出来ることも増えていきます。
序盤はプロジェクトカードのコストを払うのも大変なので、1枚カードをプレイしたらもうアクション終了なんてことも多々ありますが、
終盤では金収入も改善され、一度に複数のカードをプレイしたり、多く産出された植物や発熱で、酸素濃度や気温を上げたりと、一度に多くのアクションが出来るようになります。
この終盤の加速は拡大再生産ゲームの特徴ですが、テラフォーミングマーズではそれをしっかり味わうことが出来るので、拡大再生産好きには絶対おすすめです。
そして驚くことにプロジェクトカードは200枚以上あり、そのすべてがユニークカード!
非常にたくさんのカードがあるので、毎回様々なゲーム展開が生まれます。
20枚程度なら全部のカードを覚えることも可能ですが、その10倍以上の量ですからね。
未だにプレイする度に、「あ、こんなカードあったんだ。見たことないな」ということもありますw
拡張まで入れると更にカードは増えます。
多様性のあるゲーム体験は、テラフォーミングマーズの特徴ですね。
ただ、カードが多いという事は大変な面もあります…。
ウイングスパンとかもそうですけど、大量カードゲーは事前準備の段階で手に持ちきれない量のカードをシャッフルするのが結構辛い。
めっちゃカードシャッフラーが欲しくなりますよw
プレイ時間は120分と文句なく重量級のゲーム。
取れるアクションは複数ありますが、ルール自体はそこまで複雑ではないので1度プレイすれば十分理解できるレベルだと思います。
今まで重量級ゲームに触れる機会の無かったプレイヤーでもかなり取っつきやすいので、まだ遊んだことのない方は一度遊んでみてはいかがでしょうか。
読んで下さりありがとうございました!
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便利なダブルレイヤー個人ボードもあります↓