こんにちわ。カレオです。
今回はまるでギャンブル漫画のように濃厚な心理戦を楽しめる2人用対戦ゲームを紹介します。
それがこちら「シノミリア」です。
ざわ・・・ざわ・・・
極限までシンプルなルールで、運の要素はまったく無く、ブラフを駆使した駆け引き・心理戦が醍醐味のゲームとなっています。
ゲームデザイナーは大塚健吾さん。
以前ブログで紹介した「ギリギリカレー」の作者と同じ方ですね。
それでは早速ゲームの紹介にいってみましょう。
ゲームの目的
「シノミリア」はポーカーのようにラウンド毎にチップを賭けて遊ぶ2人用対戦ゲームです。
相手の手を読み、ハッタリをかまして相手を欺き、チップを積むか?パスをするか?の選択を繰り返します。
ラウンド毎の心理戦を制した勝者がチップを獲得し、ゲーム終了時に保持しているチップの多い方が勝ちとなります。
ゲームの準備
ゲームの準備はとても簡単です。
オレンジと緑の中からプレイヤーカラーを選択し、選択した色の「数字カード」「チェンジカード」と「チップ」を受け取ります。
数字カードは0~9の10枚があります。
チップは15枚ずつ。オモテに太陽、ウラに月が描かれています。
このチップがずっしりと重厚感のある作りで満足感高め。
宝石の煌めきもウォーチェストもそうですが、品質高いコインを扱うゲームはそれだけでワクワクしますね。
所有欲が満たされていく…!
プレイヤーの準備はこれだけなので、セットアップも簡単。
すぐにゲームを始められます。
ゲームの流れ
このゲームでやることを簡単に言うと、「場に何枚のチップが積まれるかを予想して当てる」
これだけです。
0~9の数字カードで何枚のチップが積まれるかを予想し、実際に2人でチップを積むというのがゲームの流れになります。
ラウンドの開始
まず、数字カードの中から1枚を選び、自分の前に伏せます。
プレイヤーの手番
プレイヤーの手番では「アクション」か「パス」のどちらかを選んで実行します。
アクション
アクションを選択した場合は、「①場にチップを1枚積む」か、「②チェンジカードを使用する」のいずれかを実行します。
①場にチップを積む
手持ちのチップを場に積むことで、自分のカードの数字に近づけることが出来ます。
この時、チップの出し方が2種類あり、オモテで出すかウラで出すかでラウンドの終了条件に影響があります(後述)
②チェンジカードを使う
チェンジカードはオモテ面が太陽、ウラ面が月になっていて、ラウンド開始時は太陽の面を上にしておきます。
チェンジカードを使う場合は、これを太陽の面から月の面にひっくり返します。
注意ポイント
既にチェンジカードが月の面になっている場合はこのアクションを選択できないため、
チェンジカードは1ラウンドに1回しか使用できません。
チェンジカードを使用すると、代償として手持ちのチップを1枚相手に渡します。
その後、伏せている数字カードを手札に戻し、別の数字カードに変更することが出来ます。
もっと大きな数字に変更することが出来るわけです。
パス
パスをすると、自分はチップを積まずに相手に手番を渡します。
チップをこれ以上積みたくない場合や、相手にチップを積ませたい場合などにパスをしましょう。
ラウンドの終了
ラウンドの終了条件は3つあります。
- チップが9枚積まれた
- 両方のプレイヤーが連続でパスした
- ウラ面でチップが積まれた直後に相手がパスをした
上記のいずれかの条件を満たし、ラウンドが終了すると勝敗の判定に移ります。
1.チップが9枚積まれた
場にチップが9枚積まれた場合はラウンドが終了します。
プレイヤーが伏せる数字カードは9が最大の数字なので、これ以上積む意味も無いですからね。
2.両方のプレイヤーが連続でパスした
両方のプレイヤーの連続する手番で、両者がパスを選択するとラウンドが終了します。
3.ウラ面でチップが積まれた直後に相手がパスした
チップはオモテが太陽、ウラが月になっています。
チップがウラ面で積まれたその直後の相手の手番で、相手がパスをした場合にラウンドが終了します。
このラウンド終了条件があるがゆえに、ウラ面のチップは相手にチップを積むことを強制できます。
例えば、
数字カードの9を出しているけど「チップを自分で積みたくないから相手に出させよう」という戦略でパスを選択するプレイヤーがいたとします。
このプレイヤーはチップ9枚まで積みたいので、チップ枚数が少ない内にラウンド終了することは避けたいですよね。
これに対してウラ面のチップを積むと、これに続けてパスをするとラウンドが終了してしまうので、しぶしぶチップを積むことを選択するかもしれません。
勝敗判定
ラウンドが終了したら勝敗判定を行います。
場に積まれたチップの枚数と両プレイヤーの伏せていた数字カードを確認し、より近いプレイヤーが勝利します。
勝利したプレイヤーは、「場に積まれたチップすべて」+「相手の手持ちチップから2枚」+「その他ボーナスチップ」を獲得します。
ボーナスチップ
自分の手持ちチップが少ない場合や、場に積まれた月の面のチップ枚数に応じてもらえるボーナスチップがあります。
ここまで読んで少し頭を働かせた人は、
「自分で数字カードを伏せて好きなだけチップを積めるなら、9を伏せて9枚積めばいいじゃん」
と思ったかもしれませんね。
しかし「シノミリア」はそんな簡単なゲームではありません!
勝敗判定時に差が同じ場合は、最後にアクションしたプレイヤーが負けになります。
つまり、9を伏せてチップを9枚積んだとしても、相手も同じく9を伏せていた場合、最後に9枚目のチップを積んだ方が負けになるのです。
ラウンドの決着後、今伏せていた数字カードは捨て札にされて手札に戻りません。(9だけは何度でも使える)
そのため、ラウンドが進むたびに選択肢が減っていき、相手の手も読みやすくなっていきます。
ゲームの終了
ラウンド終了時、以下の条件のいずれかが満たされるとゲームが終了します。
- どちらかのプレイヤーの所持チップが0枚
- どちらかのプレイヤーの手札の数字カードが2枚
ゲーム終了後チップの枚数を比較して、より多くのチップを所持しているプレイヤーの勝利となります。
ゲームの感想
チップ枚数をカードで予測し、チップを積む。
ただこれだけのシンプルなゲームなのに、とても面白い!
私はもともと「カイジ」「ライアーゲーム」「嘘食い」のような心理戦を描いた漫画が大好きなので、ギャンブル漫画に出てきてもおかしくないようなこのゲームにはハマりました。
同じような心理戦が好きな人には刺さると思います。
記事の中でも触れましたが、チップの作りがしっかりしていて素晴らしいです。
無駄にチップを積みたくなりますねこれは。
そんなチップが30枚も入っているもんだから、小箱とは思えないくらい重いですw
計ってみたらチップ30枚だけで350gでした。そりゃ重量感あるわけだ。
比較用小箱。
ゲーム中は悩ましさの連続でかなり頭を使いますね。
考えるポイントはいくつもあって、それがそのまま駆け引きのポイントになっています。
例えば以下のようなポイントです。
- 相手の出したカードは何か?自分はどのカードを伏せるか?
- チップを積むか?パスするか?
- オモテで積むか?ウラで積むか?
ラウンド開始前では相手がどのカードを出してくるか予測し、それに対して有利になるようにカードを伏せる。
ラウンドが始まったら、できるだけ相手にチップを積ませ、いかに自分の数字カードにチップ枚数を近づけるか。
これらでうまく相手を出し抜くことが出来たときは、最高の快感を得られるでしょう。
また、シノミリアは最後まで逆転のチャンスが残るようにゲームデザインがされているのがイイところ。
ラウンド勝利時に所持チップが0枚で負けていた場合は、獲得チップに5枚のボーナスがつくので、一気に15枚以上のチップを獲得できる可能性すらあります。
15枚と言えば全体チップ30枚の半分ですからね。
この逆転性の高さから、ゲーム終盤でもダレることがありません。
そしてなんと先日、シノミリア用のゲームプレイマットまで発売されたそうです。
専用プレイマットがあればさらにゲームの雰囲気に没入できそうですね。
ルール自体はシンプルながらも、しっかりと遊びごたえのあるゲームとしてまとまっている「シノミリア」。
ざわ・・・ざわ・・・な雰囲気の中で大人な駆け引きを体験してみたい方は是非。
読んで下さりありがとうございました!