今回アークライトゲームズさんから発売されている
「デッドマンズ・カバル」を紹介します!
ゲームの概要
ネクロマンサーであるプレイヤーは、ある日同業者(他プレイヤーたち)とパーティを開くことになりました。
しかしネクロマンサーなんてのは、薄気味悪くて誰からも敬遠される職業なので、パーティに呼ぶ友達なんてもちろんいません。
こうなったら仕方がないので、死者復活の儀式を執り行なってパーティの参加者を集めましょう!
ドクロや人骨を集め、ルーン文字を研究し、死者を復活させて、誰よりも盛大なパーティを開催することを目指すゲームです。
ゲームの準備
アクションボード
アクションボードの「聖域」「図書室」「墓所」「写本室」「納骨堂」それと「神託所」「得点ボード」をテーブルに並べます。
完成図はこちら。
画像引用元:デッドマンズ・カバル 完全日本語版 | ArclightGames Official
べつに配置は上記の通りにする必要はないので、自分たちの遊びやすい配置でOKです。
ちなみにアクションボードをつなぐこの部分は、部屋をつなぐ廊下を表しているのですが、ゲーム上の役割は無いので実は不要ですw
私の環境ではテーブルが少し狭いので残念ながら廊下無しで遊んでいます。
ドクロ
このゲームのメインコンポーネントの「ドクロ」です。
各プレイヤーは白、黒、赤、金のドクロを1個ずつ受け取ります。
図書室
「儀式カード」をよくシャッフルして山札を作ります。
その後、儀式カードを3枚公開して図書室に並べます。
写本室
「ルーン文字トークン」を下の画像のようにランダムに並べます。
墓所
ドクロを布袋に入れて混ぜてから、ランダムに引いて並べます。
納骨堂
墓所と同じく、布袋からランダムで引いたドクロを並べます。
聖域
聖域の魔法陣の中で、骨のマークが描かれているマスに「人骨」を配置します。
このゲームでは1金ではなく1骨を支払いましょう。
ゲームの流れ
スタートプレイヤーから順番に時計回りで手番を行ない、終了条件を満たすまで続けます。
手番は、手番プレイヤーが行なう「プライベートアクション」と、手番プレイヤー以外も行動する「パブリックアクション」で構成されます。
プライベートアクション
手番プレイヤーは布袋からドクロを引き、それを「納骨堂」に配置します。
まずは納骨堂の3段の中から1段を選びます。
選んだ段の左から、いま布袋から引いたドクロを押し込みます。
一番右の列から押し出されて来たドクロを、手番プレイヤーが獲得します。
手番プレイヤーは今獲得したドクロも含めて、手持ちのドクロから1つを選択して捨てます。
その捨てたドクロの色に応じて対応するアクションボードのアクション(後述)を実行できます。
もっと詳しく
ドクロの色はアクションボードの文字の色と対応しているので、どのドクロがどのアクションかはすぐに分かります。
図書室は金色の文字なので、金ドクロを捨てると実行できるアクションです。
パブリックアクション
手番プレイヤーがプライベートアクションを実行した後、すべてのプレイヤーが「パブリックアクション」を実行します。
パブリックアクションとしてどのアクションを実行するかは、次のルールで決定されます。
まず「納骨堂」の中央の列の3つのドクロの内訳を確認します。
その中で最多の色のドクロに対応するアクションがパブリックアクションになります。
選ばれたパブリックアクションをすべてのプレイヤーが実行し、「納骨堂マーカー」を対応する色のマスに移動させます。
納骨堂マーカーはパブリックアクションの連続を禁止するためのマーカーです。
納骨堂の中央の列で最多の色が、納骨堂マーカーで禁止されている場合は、別の色のドクロを選ばなくてはいけません。
納骨堂マーカーが置かれている色は「パブリックアクション」を禁止します。
「プライベートアクション」は納骨堂マーカーに関係なく選択可能です。
図書室
図書室は金ドクロに対応したアクションです。
ここで実行できるアクションは以下の3つがあり、その中から1つを選択します。
- 3骨を獲得する
- 1骨と儀式カードを1枚獲得する
- 1骨を支払い手札が5枚になるまで儀式カードを補充する
儀式カードはネクロマンサーであるプレイヤーが復活させる死者たちです。
儀式が成功して死者を復活させると、カード右上のVPを獲得できます。
墓所
墓所は赤ドクロに対応したアクションで、ドクロの獲得ができます。
後述する復活の儀式の際にも使用する重要なリソースです。
ここで実行できるアクションは以下の3つがあり、その中から1つを選択します。
- 1骨とドクロ1個を獲得する
- 1骨を支払いドクロ2個を獲得する
- 2骨を支払いドクロ3個を獲得する
写本室
写本室では儀式で使用する「ルーン文字」を獲得することができます。
ルーン文字は、後述するボーナスVP獲得のために必要になるので積極的に集めましょう。
ここでも2種類のアクションからどちらかを選んで実行します。
- 1骨とルーン文字1個を獲得する
- 1骨を支払いルーン文字2個を獲得する
ルーン文字を獲得した時は、そのルーン文字が置かれていた場所に自分の色のキューブを配置します。
アクションボード中央のルーン文字(白)を獲得した後で、さらに人骨を支払うことでルーン文字(黒)の追加獲得も可能です。
アクションボード右側の「市場」から、記載されている人骨を支払うことでルーン文字を購入できます。
聖域
聖域では死者復活の儀式を行なうことができます。
儀式カードに描かれている条件を達成し、儀式を成功させるとVPを獲得できます。
儀式を行なうには2つのステップを実行します。
step
1ドクロの配置
魔法陣の各マスに、手持ちのドクロを配置します。
選べるアクションは2種類あります。
- 1骨を獲得しドクロを1個配置する
- 1骨を支払いドクロを2個配置する
step
2儀式を執り行なう
自分の手札の儀式カードと、聖域のドクロの配置を見比べ、条件を達成していれば死者復活の儀式を執り行なうことができます。
儀式を執り行なうために必要なドクロの色と数は、儀式カードの左上に示されています。
聖域の魔法陣のマスをひと筆書きのラインでつないだ時に、必要なドクロの色と数を満たしていれば儀式成功です。
儀式が成功すると、その儀式カードをオモテにして自分の前に公開します。
儀式に使用したドクロの内、カード左上の矢印が示している色のドクロは1つ取り除かれます。
上記のカードの場合は、金ドクロに黒矢印があるので、儀式に使用したドクロの中で任意の金ドクロを1個除去します。
ゆっくりしていると他のプレイヤーに必要なドクロを除去されてしまいますよ!
神託所
神託所には対応する色のドクロが無いので、通常は選択できないアクションです。
神託所を利用するためには、カードの下に記載されているルーン文字のマークと同じトークンを、儀式カードの上に配置する必要があります。
ルーン文字の配置は、儀式に成功したタイミングしかできません。
後でルーン文字を獲得したので、以前儀式を成功させたカードの上にルーン文字を置く、ということは出来ないので注意しましょう。
配置したルーン文字1個につき、キューブを1つ神託所の得点マスに配置できます。
ゲーム終了時に、各マスに配置されたキューブの数をプレイヤーごとに数え、上位2名がボーナスVPを獲得できます。
単色のドクロマス
自分が儀式に使用したドクロの内、マスに描かれた色のドクロ1個につきボーナスVPを獲得できます。
キューブの数が最多のプレイヤーはドクロ1個につき5VP、
キューブの数が2位のプレイヤーはドクロ1個につき2VPを獲得します。
例として、以下の儀式カードを出したプレイヤーが黒ドクロマスで1位を取ると、30VPを獲得できます。
ルーン文字のマス
写本室に配置した自分のキューブが上下左右につながっている最も大きなかたまりを選び、そのキューブ1個につきボーナスVPを獲得できます。
キューブの数が最多のプレイヤーはキューブ1個につき4VP、
キューブの数が2位のプレイヤーはキューブ1個につき2VPを獲得します。
例として、下記のキューブ配置で紫プレイヤーがルーン文字マスで1位を取ると、20VPを獲得できます。
ゲームの終了
手番プレイヤーの「プライベートアクション」と、プレイヤー全員の「パブリックアクション」が終わる度にゲーム終了の判定を行います。
ゲーム終了の条件は以下です。
- 1人以上のプレイヤーの前に7枚以上の儀式カードがある
- 1人以上のプレイヤーが手持ちの最後のキューブを使い切った
条件のいずれかが満たされた場合、さらにもう1手番ずつ実行してゲームを終了します。
ゲーム終了後、儀式カード右上のVPと神託所のボーナスVPを合計し、最もVPが高いプレイヤーが勝利します。
ゲームの感想
コンポーネントについて
ドクロの存在感がすごい。
しっかりした造形と、カラフルで派手なドクロは見た目が鮮やかで楽しくなります。
そのおかげで、テーマがダークなのにゲーム全体の印象が明るくて好印象。
通貨も単純に1金とせず人骨を通貨にするのがニクイですね。
ただ、ルーン文字トークンは小さくて扱いづらいのが惜しい…。
びっしり並んだ真ん中あたりのルーン文字を獲得する時に若干の取りにくさを感じました。
プレイ感
プライベートアクションとパブリックアクションの組み合わせが特徴的なシステムです。
メカニクス的にはバリアブルフェーズオーダーと言うらしい。
同種のシステムはプエルトリコ、サンファン2など。
アクション選択は、自分のことだけ考えているとパブリックアクションによって他プレイヤーにも得点を許してしまいます。
自分の得点を優先するか?他人の得にならない選択をするか?という戦略性があって面白いです。
特に聖域アクションのタイミングが悩ましい。
聖域のアクションボードは共有なので、できるだけ他人が置いてくれたドクロを利用して復活の儀式を行なうのが良いワケですね。
でもタイミングを逃してしまうと、先を越されて使う予定だったドクロを除去されてしまう可能性があります。
ここの押し引きというか、他人がどのアクションを狙っているのかという読み合いがこのゲームの醍醐味です。
まとめ
ネクロマンサーという独特なテーマと、それにマッチした充実のコンポーネント。
見た目だけではなくしっかりとした戦略性をあわせもった良ゲームでした。
みなさんもぜひ遊んでみてください。
読んで下さりありがとうございました!