こんにちは!カレオです。
前回、前々回とエバーデールのレビューをしてきましたが、ひとまず日本語版発売済みのものは今回レビューする「エバーデール:剣ヶ峰拡張」でラストになります。
今回の拡張では新たにウサギの旅人が加わります。
季節が変わるごとにウサギが街道を旅して、新しい冒険の地図を手に入れます。
ゲーム終了時には、これまで手に入れた地図を使って遠征に出掛けましょう。
遠征による得点源の追加や大型動物コマの登場で、まったく新しいエバーデールを体験できる拡張セットとなっています。
プレイ人数 | 1~4人 |
プレイ時間 | 40~100分 |
対象年齢 | 14歳以上 |
ゲームの準備
剣ヶ峰ボード
本拡張も、真珠拡張と同じく追加ボードが存在します。
基本セットのゲーム盤の下に、剣ヶ峰ボードをくっつけます。
天候カード
天候カードを裏面の種類ごとに分けてシャッフルし、それぞれ1枚ずつをランダムに選んで所定の位置にウラ向きで配置します。
その後、一番最初の季節である冬のカードをオープンします。
天候カードは、そのすべてがデメリット効果をもっています。
例えば天候カード「豪雪」では、冬の季節の間、森カードのアクションスペースが使えなくなります。
注意ポイント
季節ごとに天候カードの内容が異なり、各プレイヤーは自分の季節の天候のみ影響を受けます。
つまり、自分の季節が春であれば冬や夏の天候は無視して、春の天候の影響だけを受けます。
発見カード
発見カードは様々な効果でプレイヤーにメリットを与えるお助けカードです。
先ほどの天候カードで苦しい分、発見カードのプラス効果でバランスを取っているみたいです。
後で説明する大型動物コマを獲得できるのも、この発見カード。
発見カードを裏面の種類ごとに分けてシャッフルして山を作ります。
それぞれの山を所定の位置に配置します。
地図タイル
地図タイルはゲーム終了時にウサギの旅人が遠征をするために使います。
各プレイヤーに永遠の樹地図タイルを1枚配ります。
その後、地図タイルをウラ向きでシャッフルし、ランダムに剣ヶ峰ボードの街道に配置します。
ウサギの旅人コマ
各プレイヤーはそれぞれウサギの旅人コマを受け取り、剣ヶ峰ボードの街道の出発地に配置します。
ゲームの流れ
剣ヶ峰拡張では、プレイヤーが「次の季節の準備」アクションを実行したら、ウサギの旅人コマを街道に沿って進めて旅をします。
旅のステップは以下の通りです。
- 製図
- 探索
- 旅人コマの移動
製図
旅人コマがいる地域にある地図タイルから1枚を選んで獲得します。
獲得した地図タイルは、手元にある地図の右端に並べます。
地図タイルには、ゲーム終了時に支払う遠征コストと、支払えた場合に獲得できる勝利点が記載されています。
探索
旅人コマがいる地域にある発見カードを3枚公開して剣ヶ峰ボードの下に並べます。
これらはウサギの旅人が旅の中で発見したものです。
プレイヤーは3枚の中から1枚を選んで獲得し、その効果を受けることができます。
ポイント
この時、左から1枚目のカードは無料で獲得できますが、2枚目は任意の資源かカードを捨てる必要があります。
同様に3枚目は任意の資源とカードを組み合わせて2つ捨てる必要があります。
以下は発見カードの例です。
緑芽吹く街道
ゲーム終了時に緑の生産アイコンが4枚以上あれば4勝利点を獲得します。
いにしえの果樹園
獲得したプレイヤー専用のアクションスペースになります。
ここに労働者コマを置くと、果実5個を獲得します。
ウィスパー
本拡張目玉の大型動物コマです。
獲得すると、下の画像のように対応する大型動物に労働者コマ1つを乗せます。
ウィスパーに乗っている労働者コマは、他のワーカーがいるアクションスペースにも入れるようになります。
旅人コマの移動
ウサギの旅人コマを街道に沿って次のエリアまで進めます。
移動した先のエリアの天候カードと地図タイルが公開されていない場合は、オモテにして公開します。
ゲームの終了
秋が終了してゲームから抜けると、最後にウサギの旅人が地図に従って遠征に出発します。
剣ヶ峰ボードにいるウサギの旅人を自分の地図タイルの永遠の樹の上に移動して、ここから右へ向かって順番に進みます。
上の画像であれば、まずカード3枚と任意の資材3個を支払って6勝利点を獲得。
次に果実3個を支払って4勝利点を獲得。
最後にカード3枚を支払って3勝利点を獲得出来ます。
注意ポイント
ウサギの旅人の遠征は必ず左から右へ向かって進み、左側の地図より先に右側の地図を解決することは出来ません。
つまり先ほどの画像で言うと、2枚目の地図で果実3個を支払えなければ、3枚目の地図の支払いが可能だとしても勝利点を得ることは出来ません。
ゲームの感想
これまではゲーム終了時に余った資材トークンは無駄になっていましたが、ウサギの旅人が追加されたことで使い道ができたのは素晴らしいですね。
地図タイルによって最後に残すべき資材が変わるので、先を見据えて地図タイルを選ぶ必要があります。
地図タイルは季節を進めた人から先に選べるので、いつ季節を進めるかという新しい駆け引きが生まれたのも面白い。
勝利点は低いけど、次の地図に進むことを考えて簡単なものを選ぶか?
途中までしか遠征できないことも承知で勝利点の高い難しいものを選ぶか?
悩ましい選択を迫られます。
次に天候カードについて。
デメリット効果にもいくつかバリエーションがあります。
カードのプレイに追加コストがかかるもの、アクションスペースから得られる資源が減るもの、アクションスペースの選択肢を制限するものetc…
「このカード出したかったのに追加コストがかかる…」なんて時には、それでも今プレイするほうが得なのか、次の季節まで待てるのか、なんて計算をしないといけませんね。
天候カードはどれも絶妙にイヤらしい効果でゲームに影響を与えてくれます。
個人的にはワカプレたるもの資源カツカツで苦しいところが面白さに繋がると思っているので、こういうマイナス効果はゲームに緊張感を与えてくれる良い仕掛けだと思いました。
ただ、厳しいだけじゃないのが剣ヶ峰拡張。ムチがあればアメもまたあるんです。
それが発見カード。
発見カードにはゲーム終了時に勝利点を獲得できるもの、新たなアクションスペースとなるものなどいくつかの種類がありますが、中でも面白いのが大型動物でしょう。
大型動物に乗った労働者コマは、見た目の時点で特別で楽しいのに、便利で強力な特殊能力付きのワーカーに強化されるんですから、楽しくないわけがないです!
どの大型動物もユニークな能力を持っているので、色んな大型動物を試してみたくなりますね。
結論として剣ヶ峰拡張は私はかなり好きです。
まずは大型動物の特別感が気に入っている点と、ただ単純にゲーム難易度が下がらないように天候カードによるマイナス効果で上手くバランスが調整されている点が素晴らしいです。
天候カードのマイナス効果も不可避という訳でもなく、季節を進めるタイミングによって、どのカードの効果を受けるかをある程度プレイヤー側で選択する余地があります。
どのデメリットなら受容できるかを見極めて季節を進めるか判断する部分が、プレイヤーの力量にかかっていて面白いと感じました。
エバーデールをプレイする際にはぜひ導入をオススメする拡張です!
読んで下さりありがとうございました!